多能工

単能工と多能工の違い

1つのスキルを持つ存在が単能工、それに対し複数のスキルを持つ存在が多能工です。一言でいえばそれまでですが、この記事ではもう少し深堀して単能工と多能工の違いやメリット・デメリットについて考察します。

単能工にも多能工にもそれぞれ長所・短所があります。ここをより深く理解することで自分がどちらのタイプに合っているかが判断できると思います。単能工に向いている人、多能工に向いている人がそれぞれいますので、この記事を参考にしていただければ幸いです。

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この記事でわかること
  • 単能工と多能工にどのような違いがあるか
  • 単能工のメリットとデメリット
  • 多能工のメリットとデメリット
  • 単能工に向いている人と多能工に向いている人の特徴

単能工とは?多能工とは?それぞれの違い

単能工と多能工の違いとは一体何なのでしょうか?深堀して解説します。

単能工とは?

単能工は1つのスキルを集中して追求する働き方です。例えば営業職なら営業だけしか行わなかったり、事務職であれば事務作業しか行わないなど、1つのスキルに特化しています。

社会の中では多数派に属します。そのため競争相手が多く、スキルを高めて他の人より抜きん出るのが困難でもあります。しかし自分の得意なこと、好きなことを仕事にできるなら圧倒的に伸びる可能性を秘めています。

多能工とは?

多能工は複数のスキルを掛け合わせることで真価を発揮する働き方です。例えば製造業においてはA工程とB工程の両方のスキルを持ち、兼務することができるなど複数のスキルを発揮して価値を提供できる存在です。

社会の中では圧倒的に少数派に属し、特に製造業や建設業で非常に重宝されています。最近ではオフィスワークでも多能工の考え方が取り入れられ、垣根を超えたマルチな働き方が実践されはじめています。

【詳細記事】多能工は製造業だけ?多能工の考え方を解説

単能工のメリット・デメリット

多数派の単能工について、メリット・デメリットを厳選して3つ紹介します。

単能工のメリット

  1. ルーティーンが組みやすい
  2. 給与が安定している
  3. 好きなことを仕事にできればずっと楽しい

①ルーティーンが組みやすい

単能工の働き方はシンプルです。仕事によって向き合う相手や対象物は違いますが、基本的に1つのスキルを持って対応します。なのでコツさえ掴んでしまえば後は同じことの繰り返しです。そのため仕事の順序(ルーティーン)を構築しやすく、スケジュール管理がしやすいという利点があります。

②給与が安定している

労働人生において給与が変動する転換点とは昇進や転職です。転職の場合は給与が大幅に下がる可能性もあります。ですが単能工は1つのスキルで同じ仕事を継続して行いますので給与が安定しています。大幅な増額は見込めないかもしれませんが、減額はありませんので将来の見通しも立ち易いでしょう。

③好きなことを仕事にできればずっと楽しい

単能工は労働人生を通して同じことを行っていきます。嫌いなことを続けていくことは苦しいですが、好きなことであればこれほど幸せなことはありません。”好きこそ物の上手なれ”とも言いますので、磨いていけば他を圧倒するほどのスキルが身に付くかもしれません。単能工の場合、天職と言えるような仕事とスキルを身につけることが最良でしょう。

単能工のデメリット

  1. 会社がなくなったらスキルが役に立たない場合がある
  2. スキルが賞味期限を迎える可能性がある
  3. 大成することが難しい

①会社がなくなったらスキルが役に立たない場合がある

他の会社では全く行っていない、社内ならではの仕事があると思います。もし単能工で社内独自の仕事しかしていない場合は特に注意が必要です。社内では重宝されるかもしれませんが、会社が倒産したりリストラにあった場合はスキルが役に立たなくなります。

例えるなら裸一貫で社会に放り出されるようなものです。大企業でさえ倒産するようなゲームチェンジの早い世の中になっていますので、単能工ならばどの職種でも応用のきくスキルを極めたほうがよいでしょう。

@takeno_kotori

②スキルが賞味期限を迎える可能性がある

せっかく極めたスキルが賞味期限を迎えるリスクもあります。

例えば駅の改札で切符を切る駅員は手早く切符を切り、同時に定期券の期限が切れていないかを確認するスキルが求められます。ですが自動改札の導入によりそのスキルは賞味期限を迎えました。

このように単能工の場合、1つのスキルしかないため賞味期限を迎えてしまうと市場価値が減少してしまう可能性を孕んでいます。

③大成することが難しい

単能工として大成する難易度は非常に高いと言えるでしょう。それは単能工が多数派だからです。多くの人が単能工であるため競争相手が大勢います。

陥り易いミスもあります。例えば社内で1番良い成績を納めたとしても、その会社は業界では低い地位にいるかもしれません。果たして業界全体でみれば何番目の成績なのでしょうか?

@takeno_kotori

単能工として大成したいと思うのであれば、オリンピック選手のように厳しい競争に勝ち残らなければなりません。

多能工のメリット・デメリット

少数派の多能工についても同様に、メリット・デメリットを3つ紹介します。より詳しく知りたい方はこちらの記事でも解説しています。

【詳細記事】多能工のメリット・デメリット8選

多能工のメリット

  1. 作業を省人化できる
  2. リーダーになれる
  3. 希少性が上がるので市場価値が高まる

①作業を省人化できる

多能工は複数のスキルがあり、業務を兼務することができるので作業を省人化することができます。通常は2つの工程に対し2人がそれぞれのスキルをもって対応します。ですが多能工の場合は兼務することができるので2人作業を1人で行うことができます。その際に発生するコミュニケーションエラーや引き継ぎによるタイムロスも削減することができます。

②リーダーになれる

多能工は複数の工程を兼務するので俯瞰的に工程全体を見通します。全体を見通すことを習慣的に行っているので多能工にはリーダーになる素質があります。これは局所的な働き方の単能工にはできないことです。

③希少性が上がるので市場価値が高まる

単能工は多数派なのに対し、多能工は圧倒的に少数派です。一般的に少数派は不利な立場ですが、市場価値においては少数派のほうが価値が高いです。企業は”その他大勢”よりも希少性のある人材を採用したいと考えます。

さらに多能工が価値を上げるには”スキルの掛け合わせ”が重要です。2つのスキルを持っていたとして、スキルAとスキルBには相関性があり相乗効果(シナジー)を生み出すものが好ましいでしょう。

【詳細記事】スキルの掛け合わせで希少性を獲得する方法

多能工のデメリット

  1. スキルを習得するまでに時間がかかる
  2. 時間管理ができないと大変
  3. 関係のないスキルの掛け合わせは役に立たない

①スキルを習得するまでに時間がかかる

多能工になるには時間がかかります。それはプロと呼べるまでスキルが習熟するまでに時間を要するからです。

教育改革実践家の藤原和博氏の著書「藤原和博の必ず食える1%の人になる方法」によると、1つのスキルを習得するのに、だいたい1万時間を要すると言われています。これは小学校入学から中学校卒業までの義務教育にかけられる時間と同じです。

年間260日稼働し1日8時間スキルの習得に費やしたとして、1つのスキルを習得するには4〜5年かかります。つまり2つのスキルを習得するまでに約10年を要することになります。

@takeno_kotori

②時間管理ができないと大変

多能工は複数の工程を1人で兼務できます。例えば2つの工程を1人で行いますが、2人工(2人作業の時間)が単純に1人工になるわけではありません。ですが統括する管理者に理解がないと1人工の時間しか割り当てられない場合が多くあります。多能工は管理者に説明して時間管理を丁寧に行わなければ時間に追われてしまいます。

③関係のないスキルの掛け合わせは役に立たない

複数のスキルを持つ多能工ですが、スキル同士に相乗効果(シナジー)がないと意味をなしません。例えば『陶芸』スキルと『プログラミング』スキルではどうでしょうか?関係性がないので掛け合わせとしては成立しません。なのでこの場合は『陶芸』×『料理』や『プログラミング』×『Webデザイン』のようにお互いのスキルをより高め合うような組み合わせが望ましいでしょう。

@takeno_kotori

シナジーを考えずに闇雲にスキルを得ようとしても時間の無駄になってしまいます。

単能工に向いている人・多能工に向いている人の特徴

単能工、多能工それぞれに長所・短所があり、人によって向いている人、向いていない人がいます。それぞれの特徴について解説します。

単能工に向いている人

単能工に向いている人は1つのことを、とことん突き詰めて探求することが好きな人です。ある一定のレベルまでは誰でも成長することはできますが、その他大勢から脱却して突き抜けるにはより深く探求しなければなりません。「好きこそ物の上手なれ」という言葉の通り、探求することが好きな人は単能工に向いていると言えるでしょう。

また、意外に思われるかもしれませんが市場の最新動向に敏感な人も単能工に向いています。単能工の弱点はスキルが賞味期限を迎えてしまうことです。ですが市場の動向に注視していればいち早く軌道修正することができます。今までのスキルを活かせるような軸ずらしの転職でさらにキャリアを伸ばしていけます。

多能工に向いている人

多能工に向いている人は合理主義の人です。「効率」や「合理性」を前提に考えれば1つのスキルで成り上がるにはリスクが大き過ぎます。そこでスキルの掛け合わせを選択をする人は多能工に向いていると言えるでしょう。

また変化に柔軟な人も多能工に向いています。複数のスキルを得るためには転職をして新たな環境に身を置く必要があります。慣れ親しんだ環境を捨てることになりますので、勇気がいります。ですがそれも必要なことと割り切り、変化に対応できる人は多能工として大成する可能性があります。

単能工と多能工の違い
  • 単能工は1つのスキルを集中して追求する働き方。例えば営業職なら営業だけしか行わないなど特化している。多数派に属する。
  • 多能工は複数のスキルを掛け合わせることで真価を発揮する働き方。例えば製造業においてはA工程とB工程の両方のスキルを持ち、兼務することができる。
  • 単能工のメリット・デメリットは以下の3つ
    【メリット】
    ①ルーティーンが組みやすい
    ②給与が安定している
    ③好きなことを仕事にできればずっと楽しい
    【デメリット】
    ①会社がなくなったらスキルが役に立たない場合がある
    ②スキルが賞味期限を迎える可能性がある
    ③大成することが難しい
  • 多能工のメリット・デメリットは以下の3つ
    【メリット】
    ①作業を省人化できる
    ②リーダーになれる
    ③希少性が上がるので市場価値が高まる
    【デメリット】
    ①スキルを習得するまでに時間がかかる
    ②時間管理ができないと大変
    ③関係のないスキルの掛け合わせは役に立たない
  • 単能工向いている人の特徴
    1つのことを突き詰めて探求することが好きな人。「好きこそ物の上手なれ」という言葉の通り、探求することが好きな人はその他大勢から脱却して突き抜けることができる。また、市場の動向に敏感な人も向いている。スキルが賞味期限を迎えることを察知してすぐ行動に移すことができる。
  • 多能工に向いている人の特徴
    1つのスキルで成り上がるリスクを鑑み、合理的に考えスキルの掛け合わせを選択をする人は多能工に向いている。また慣れ親しんだ環境を捨て、変化に柔軟に対応できる人も多能工として大成する可能性がある。
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